事業資金調達、銀行に断られたら【ファクタリング】を活用してみよう!ファクタリングの仕組み解説します。

どうも、サラリーマンブロガーのゆーすけです。

会社経営って大変ですよね。

特に資金繰りに悩む経営者の方も多いのではないでしょうか。

多くの経営者の方々は、銀行などの金融機関で資金調達を行っていると思います。

こんな言葉を聞いたことはないでしょうか。

「銀行は雨の日に傘を取り上げ、晴れの日に傘を貸し出す。」

どんな意味でしょうか?

銀行は業績の良い企業にはどんどん融資を行い、業績が悪くなったら融資の回収に動くという意味です。

つまり、業績が落ち込んで本当に資金が必要な時に銀行は融資をしてくれない可能性が非常に高いということです。

そんなときの資金調達の手段として【ファクタリング】というものがあります。

今回はファクタリングについてみていきましょう。

 

ファクタリングとは

ファクタリングとは…

①売掛金を買い取ってもらい現金化するサービス

②信用力に不安のある取引先の売掛金を保証してくれるサービス

①を買取型ファクタリング、②を保証型ファクタリングといいます。

 

買取型ファクタリング

買取型ファクタリングは主に資金調達の手段として活用されます。

売掛金を早期に資金化したい場合に、その売掛金をファクタリング会社に売却し、手数料が差し引かれた金額が受け取れます。

銀行融資と何が違うのかというと、ファクタリングの場合は売掛金を売却しているという点です。

そのため、銀行融資のように保証人や担保提供などが不要なのです。

では、ファクタリングと銀行融資の違いについてみてみましょう。

  ファクタリング 銀行融資
調達までの期間 早い(最短即日も可能) 遅い(1ヵ月~2か月)
審査基準 容易
(売掛債権は必須)
厳しい
(赤字、債務超過等は困難)
調達コスト コスト大
2~30%程度
コスト小
1~5%程度
延滞中 調達可能 調達不可能
条件変更中(リスケ) 調達可能 調達不可能

 

保証型ファクタリング

保証型ファクタリングは資金調達を目的とはしておらず、売掛金の貸し倒れリスクの回避を目的としています。

信用力に不安がある取引先の売掛金を保証してもらいます。

もし、取引先が倒産し売掛金が回収できなくなった場合に保証金が支払われます。

 

買取型ファクタリングの仕組み

では、買取型ファクタリングの仕組みについてみていきましょう。

買取型ファクタリングには2社間と3社間の2種類あります。

 

2社間ファクタリング

得意先   利用者 ①売掛金を売却
ファクタリング会社
③売掛金の支払

②売却代金支払い
※手数料差引
  ④回収した売掛金の支払

2社間ファクタリングは得意先に知られることなく、売掛金をファクタリング会社に売却。

利用者は手数料が差し引かれた売却代金を受け取ります。

 

2社間ファクタリングのメリット

・得意先に売掛金をファクタリング会社に売却したことを知られない。

・手続きが早い。

メリットは得意先に売掛金をファクタリング会社に売却したことを知られません。

2社間ファクタリングは得意先に通知することなく売掛金をファクタリング会社に売却できます。

もし、得意先に売掛金の売却を伝えた場合、立場的に弱い企業にとっては受注や注文の減少などのリスクがあります。

また、得意先への通知が不要なので、審査に通れば買取金額がすぐに振り込まれてきます。

 

2社間ファクタリングのデメリット

・ファクタリング手数料が高い。

デメリットは3社間ファクタリングに比べてファクタリング手数料が高いです。

2社間ファクタリングの手数料相場:5%~30%程度

3社間ファクタリングの手数料相場:2~5%程度

 

3社間ファクタリング

得意先   利用者   ファクタリング
会社
   
   

①ファクタリング契約の通知・承諾

②売掛金売却代金支払
※手数料差引
  ③買掛金を支払
 
   

3社間ファクタリングは得意先へファクタリング契約の通知と承諾を得ます。

利用者は売掛金をファクタリング会社へ売却し手数料が差し引かれた売却代金を受け取ります。

売掛金は利用者を経由せず、直接ファクタリング会社へ支払われます。

 

3社間ファクタリングのメリット

・ファクタリング手数料が安い。

メリットは2社間ファクタリングに比べ手数料が安いです。

 

3社間ファクタリングのデメリット

・得意先への通知及び承諾が必要。

・手続きに時間がかかる。

3社間ファクタリングは得意先へファクタリング契約の通知と承諾が必要となります。

その分手続きに時間がかかります。

また、得意先へ通知することから、立場的に弱い企業にとっては受注や注文の減少などのリスクがあります。

 

ファクタリングが決算書に与える影響

ファクタリングが決算書に与える影響をみていきましょう。

【例】 1,000万円を調達する場合

①ファクタリングで調達、調達コスト5%

②銀行借入で調達、調達コスト2%

 

① ファクタリングで調達

ファクタリング利用前のバランスシート

資産
現預金 0万円
売掛金 1,000万円


ファクタリング利用後のバランスシート

資産
現預金 950万円
売掛金 0万円

ファクタリングは借入ではありません。

売掛金を売却したため、現預金に変化します。

 

簡単に言うとこんな感じです

【利用者】
「来月、売掛金1,000万円受け取れるから、その権利を950万円で買ってよ」

【ファクタリング会社】
「わかりました。ではお手続きを進めますね。」

 

もともと資産計上している売掛金が現預金に変化するだけなので財務内容の悪化がありません。

手数料として50万円が差し引かれますが、その50万円は営業外費用で損金計上されます。

銀行から借入した際の利息も営業外費用に計上されるのでその点は一緒ですね。

 

② 銀行借入で調達

銀行で借入を行うと、下記のように資産に現預金、負債に借入金が計上されます。

資産 負債
現預金            1,000万円 借入金             1,000万円

決算書のバランスシート上の借入金が増加し財務内容が悪化します。

また、銀行などに定期的に決算書を提出している場合、銀行に借入を行ったことがすぐにわかってしまいます。

 

ファクタリングのメリット・デメリット

では、ファクタリングのメリット・デメリットについてみていきましょう。

 

ファクタリングのメリット

・調達まで早い

・銀行に比べ審査が容易

・銀行の借入が延滞中、条件変更中でも利用可能

・保証人、担保提供が不要

 

調達まで早い

ファクタリングは調達まで早いです。

2社間ファクタリングであれば最短即日も可能です。

 

銀行に比べ審査が容易

銀行は審査が厳しいです。

基本的に赤字、債務超過の企業であれば銀行からの借入は厳しいでしょう。

一方、ファクタリングは赤字、債務超過でも利用可能です。

理由はファクタリングを利用する企業の財務内容がほぼ関係ないからです。

売掛先の信用力が重要となるため、赤字や債務超過の企業なども利用することができるのです。

 

銀行の借入が延滞中、条件変更中でも利用可能

通常、銀行の借入が延滞中、条件変更中(期限延長、返済停止)の場合、銀行は追加融資に応じてくれません。

そのため、資金繰りに厳しい時ほど銀行からの資金調達は難しいのです。

銀行だって、返済してくれない企業には融資することはできないですからね。

一方、ファクタリングは延滞中や条件変更中でも資金調達可能です。

ファクタリングは借入ではなく、売掛金の売却なのです。

つまり、自信の信用力に関係なく資金調達できるんですね。

これがファクタリングの大きなメリットです。

例えば…
6ヵ月~1年毎に条件変更を行っている企業を例にとってみてみましょう。

基本的に条件変更は契約の度に手数料(30,000円程度/1契約毎)がかかります。

ファクタリングの手数料が銀行融資より高いといっても、条件変更の手数料を考えればファクタリングは非常に有効なんです。

 

保証人、担保提供が不要

銀行で借入をするとき、多くの場合保証人が必要です。

土地や建物の担保提供も求められる場合もあります。

一方、ファクタリングの場合は借入でなく売掛金の売却です。

そのため、保証人や担保提供が不要なんですね。

 

ファクタリングのデメリット

・調達コストが高い

 

調達コストが高い

ファクタリングは銀行融資に比べ調達コストが高いです。

調達方法 調達コスト
ファクタリング  
2社間ファクタリング 5~30%程度
3社間ファクタリング 2~5%程度
銀行借入 1~5%程度

銀行借入の場合1~5%程度で資金調達可能ですが、ファクタリングの場合2~30%程度とファクタリングのほうが調達コストが高いです。

ファクタリングでも、『2社間ファクタリング』『3社間ファクタリング』で調達コストがかわってくるので、得意先の承諾や、受注や注文の減少リスクの問題がクリアできれば、『3社間ファクタリング』を利用することで調達コストを抑えることができます。

 

ファクタリングって大丈夫なの?

ここまで、ファクタリングについて説明してきましたが、「ファクタリングって本当に大丈夫なの」って思う方も多いと思います。

不安に思うことをまとまてみましょう。

・ファクタリングって資金調達手段としてどうなの?

・ファクタリング会社って大丈夫なの?

・ファクタリングを利用すると、銀行からの評価は悪くなるの?

 

ファクタリングって資金調達手段としてどうなの?

資金調達の手段として最初に思いつくのが銀行借入じゃないでしょうか。

ファクタリングって聞いたこともないって方もいると思います。

経済産業省が公表した「中小企業における資金調達の課題」によると、日本のファクタリング利用率はアメリカと比較すると圧倒的に低く、売掛金等で現金化させるファクタリング等の資金調達手段を活性化させる必要があるとしています。

今は日本であまり浸透していないファクタリングですが、今後新たな資金調達手段として広がっていくものと思われます。

 

ファクタリング会社って大丈夫なの?

銀行借入は貸金業法、利息制限法等の規制があります。

そのため安心して利用できるのですね。

一方、ファクタリングは銀行の借入と異なり、法的な規制はありません。

ファクタリング手数料などは双方の合意があれば法律が介入する余地がなく、高額な手数料設定をする悪質な業者も存在しているのは事実です。

手数料相場に見合わせて明らかに、高額な手数料設定を行なっている業者は悪徳業者といえるでしょう。

そのため、ファクタリング会社を選ぶ際は条件を比較することが重要です。

 

ファクタリングを利用すると、銀行からの評価は悪くなるの?

経営者の多くの方が、ファクタリングを利用すると銀行からの評価が悪くなるのではないかと考える方も多いと思います。

「ファクタリングを利用したら、今後追加融資は出来ないんじゃないか」など…

そんなことはございません。

ファクタリングで資金調達を行った場合、銀行借入と違い決算書への悪影響が少なく、財務内容は悪化しません。

一方、銀行で借入を行った場合、決算書上では負債に計上され自己資本比率等の財務内容が悪化します。

ファクタリングは調達コストを比較すると銀行融資に見劣りしますが、資金調達手段としてみれば経産省も認める正当な資金調達手段なのです。

 

まとめ

ファクタリングのメリット
・調達まで早い

・銀行に比べ審査が容易

・銀行の借入が延滞中、条件変更中でも利用可能

・保証人、担保提供が不要

ファクタリングのデメリット
・調達コストが高い

ファクタリングは経産省も認める資金調達手段です。

銀行での追加融資が困難な企業でも、ファクタリングなら利用可能です。

新たな資金調達方法としてファクタリングも選択肢として検討頂ければと思います。

この記事が、経営者のみなさまの資金繰りの一助になれば幸いです。